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店長南澤の【今月のQ&A】

Vol.8 GAUDIE製品の職人さん

⇒目次

Q:牛革等一般の革製品の職人さんとGAUDIEの職人さんではどこが違うのですか?

ショールームにご来店のお客様やデパートのイベントなどでGAUDIEのモノづくりについてご説明させて頂くときに、必ずお話しすることです。私たちGAUDIEにとって革と職人さんは切っても切れない関係です。

A:そもそもクロコダイル革等爬虫類皮革製品と牛革等一般革製品では作り手である職人さんたちの生業は異なるものです。
私たちが加盟している同業者組合も「全日本爬虫類皮革産業連合会」と言い、爬虫類皮革を専門とした販売会社、メーカーが所属しています。同様に工場や職人さんたちの世界でも扱う素材によって製作の方法から作り手のモノづくりの考え方まで異なるものです。

それははじめからある程度の数量を作ることを前提としているか、一つ一つ少量を丁寧に作るのかによって全然違うのです。全ての革製品がそうだというつもりはありませんが、職人さんのギャラはかかった時間で決まるため、製品そのものの付加価値が高いものでないと時間も掛けられないということになり、結果として見た目や価格のみを追求してしまうことになるのです。

決められた時間にある程度の量を作らなければいけない場合は効率を重視し、要所で機械を使いながら、芯からまとめあげていくという方法で製作し、画一的な製品で量をたくさん仕上げることができる、その代わり手作業による工程も少ないために作り手の感覚による調整をすることができない、いわゆる工業製品的な製造方法です。

片や私たちのようなクロコダイル革に代表されるような爬虫類皮革製品の場合は、特定の商品を少量作ることを旨としているため、効率などの生産性よりも革の加工からじっくり時間を掛けて製作することにより、革の風合いや質感が目いっぱいご堪能頂けるような製品、そして長くお使い頂いたときに型崩れがしにくいような作り方をしております。それは長年家業として素材と向き合ってきたことによる蓄積された経験と勘に裏付けされたものなのです。

職人さんというと縫製作業を思い浮かべる方が多いかと思いますが、縫製はたくさん製作することによってかなり慣れていて綺麗(特に海外製は若い工員さんが数をこなすことによって縫製レベルは日本以上かと思います)であっても、一番肝心な革のことがよくわかっていないために製品がボテッとしている(スッキリ仕上がっていない)、或いは本来使用しないほうがよい革の部位を使ってしまっているなど、比べてみなければわからないこと、目で見てもわからないことなど一般の方々にはおわかりにくいこともあるかと思います。そこは昔からクロコダイル革をはじめとする爬虫類皮革製品の製作一筋に生きてきた本当の意味での専門家にお任せ頂ければと思います。

工業製品が次から次へと溢れている昨今、専門家による専門的な製品に目を向けて頂く方々が増えてきていることは嬉しいことです。

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