クロコダイルレザーショップ ガウディ店長・南澤健一が語る
【本物のクロコダイル革財布の選び方・楽しみ方】

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クロコダイル長財布の選び方

(1)クロコダイルの種類で選ぶ

現在日本でクロコダイル長財布に使用されている革の種類は「スモールクロコダイル(別名ポロサス)」「ナイルクロコダイル」「ラージクロコダイル」「シャムワニ」の4種類になります。それぞれ革の表情には異なる個性がありますので、それを踏まえた上でご予算やお好みで選ばれることをおすすめします。

ここでは関連会社「堀内貿易」でもっとも輸入量が多く、私たちガウディがクロコダイル財布にメインで採用している「スモールクロコダイル」と「ナイルクロコダイル」についてそれぞれの特徴と長財布にした際の印象をお話ししたいと思います。

■スモールクロコダイル

稀少性が高く、世界的に有名なブランドに「ポロサス」という名称で取り上げられていて、クロコダイル革の中で最高級と考えられています。 長方形の鱗が綺麗に揃い、竹腑から丸腑への流れるような腑柄は「皮革の宝石」とまで言われているほどの美しさを醸し出しています。 「センターどり」したお財布では竹腑、丸腑の割合が8対2くらいに配置されているものが理想的で「これぞスモールクロコダイル」という美しい腑柄の流れをご堪能頂くことができます。

■ナイルクロコダイル

名前からおわかりのようにそもそもアフリカのナイル川流域に生息していた種類です。スモールクロコダイルに比べてやや大きめの竹腑と脇腹の丸腑が丸みのある長方形をしていて、全体として大きすぎず小さすぎず、バランスの良い腑柄をしています。 クロコダイル革長財布としての存在感やワイルドっぽさがお好みの方々におすすめです。

■ラージクロコダイルとシャムワニについて

ラージクロコダイルはそのほとんどが野生で、バッグ用の比較的大きいサイズの皮が主流なため、バッグメーカーがバッグに使用した残りで財布などを製作しているケースが多くあります。 低価格帯であるがゆえにその分腑柄のバラツキが多く存在します。 シャムワニはスモールクロコダイルと見間違うほど細かくて綺麗な腑並びをしていているのですが、タイの養殖場原産で現地や近隣諸国で最終製品まで加工、輸出されるケースが多く、テレビ、インターネット通販対応の量産品として供給されています。 私たちの「クロコダイル革製品鑑定サービス」ご利用製品でも数多く見てきており、「届いてみないとどんな柄がわからない」不安が常にあります。ラージクロコダイル、シャムワニ製品の場合は特に現品を確認してからのご購入をおすすめします。 ガウディ本店サロンではスモール、ナイルをはじめ全4種類展示しており、まさにクロコダイル博物館。実際の革を手にとってご覧頂きながらご説明することで各種類の違いを実感して頂くことができます。

(2)仕上げの種類で選ぶ

■グレージングorマット

そもそもクロコダイル長財布も出発点は「グレージング仕上げ」でした。今でもクロコダイルをこよなく愛するオールドファンやクロコダイルならではの高級感をお求めの方を中心に根強い人気があります。 グレージング仕上げの最大の魅力は何と言ってもその輝きと発色性にあります。特にレッド、オレンジ、ブルー、イエロー、グリーンなどの蛍光色について、その透明感のある鮮やかさはグレージング仕上げでしか味わえないものです。 最近は女性を中心にピンクやパープルなどが人気あります。

マット仕上げ
グレージング仕上げ

■グレージング仕上げの「ボンベ加工」とは?

良質なグレージング仕上げの長財布で欠かせないのが「ボンベ加工」です。 ボンベとはその名前から連想されるように腑柄に膨らみをもたせ表面を立体的に加工する技術です。日本で伝統的に育まれてきた技術で、革を裁断後薄く漉き、プレスで平らにした後ストーブで裏側から炙ります。簡単な作業のように見えますが、実はこの工程の一つ一つにクロコダイル製品一筋に取り組んできた専門職人の長年に渡り培われてきた技術と経験が生かされているのです。 工程中再度メノウの石による「再グレージング」を施すことによってさらなる光沢感も加わり、皮革の宝石と喩えられるような高級感を演出します。

■マット仕上げの経年変化

マット仕上げの一番の醍醐味は経年変化と言っても過言ではありません。 私自身が長年愛用しているネイビーの長財布は定期的にお手入れを欠かさなかったことで、今では奥深いダークネイビーに変化しています。 クロコダイル財布全般に言えることですが、まずは大切にする気持ち、育てていく心が大切で、特にマット仕上げの場合はそれが顕著で理想的な”経年変化”となって現れます。やがて何物にも代えがたい大切な存在として愛おしくなること請け合いです。

■マット加工の手染め仕上げ

各ブランドがそれぞれオリジナルカラーを開発していますが、私たちガウディも人気カラー「ミッドナイトブルー」「ブルームーン」「スモーキーグレー」などオリジナルでマット加工の手染めカラーを提案させて頂いています。 その魅力はマット加工でありながら、グレージング仕上げの雰囲気を合わせ持つこと。そしてそのお色合いは染色工場任せにせず、自分たちが理想とするカラーを手染めで調整できること。「クロコダイルは同じ色ばかりですね」と常日頃物足りなさを感じておられる方々にとってはカラーを存分に楽しめるという意味でおすすめです。 私たちの本店サロンではこれら手染め仕上げのカラーの実物をご自分の目でお確かめ頂けます。

(3)どこの部位から財布を作ったのかで選ぶ

クロコダイル革に限らず、良質な財布ほど作り手である職人さんは製作前に素材の使用部位を吟味するものです。それは柄の綺麗さ、迫力など外観の見た目からだけではなく、素材の特徴を知り尽くした上で機能性や長く使用した場合の変化、耐久性などを考えた専門職人の目に見えない知恵や工夫があるからです。
この章では各部位の隠された特性と選ぶときの注意点についてご説明したいと思います。

■お腹の部位がベスト!?

クロコダイル革財布の場合、お腹の部位がベストと考えられています。
通常私たちはお腹の部位でスモール、ナイルと言った種類を特定します。何より竹腑、丸腑の形状など種類の特徴、個性がもっともわかりやすく表現されていて、その種類の特徴や魅力を一番感じることができるからです。
ものづくりの職人さんの観点からも、お腹の部位は、顎、尻っぽなど他の部位に比べて、「谷」部分の丈夫さ、銀面の強度など、長年使用した場合の耐久性という意味でもベストな部位と考えられています。

■竹腑の魅力を再発見?

私たちの「テールシリーズ」はクロコダイルビギナーの方をはじめ「クロコダイルは大きめの竹腑が大好き」という方々にさりげない人気を頂いています。
そもそもテール(尻っぽ)はベルトに一番適していると言われ、その柄は男らしさの象徴として財布にも活かせるはずという発想からの商品開発でした。
部位の特徴として谷が深いため充分な漉きができない場合が多くややぼってりした印象にはなりますが、はじめてのクロコダイルとして、また男らしさや迫力、重量感をお求めの方々におすすめしたい部位です。

■私たちの「型入れ」サービス

よく「インターネットで注文して届いたみたらイメージが違う」というお話を聞きます。
このような状況が生じないよう、私たちの本店サロンで財布をご注文頂いた全てのお客様に、お選び頂いた革がカラーで製作した場合にどのような柄になるか予め確認して頂くために透明のアクリル版を使用してお見せすることにしております。 また、遠方でご来店頂けないケースであってもメールで「型入れ」画像をお送りすることにしています。
このように出来るだけオープンにした形で製作に当たらせて頂くことで、お待ち頂いている間もご安心頂けるようなサービスを心がけています。

(4)財布の種類で選ぶ

同じ長財布でも伝統的な折財布、ファスナータイプなど、更にマチの形状で分けるとかなりの種類になります。
ガウディブランド創設以来、数え切れないほどの財布を製作してきた経験を踏まえてご自分に合ったタイプのものを選ぶ場合の留意点をお話したいと思います。

■今どんな財布を使用しているか?そしてこの次は?

「今使っている財布がくたびれてきたから」とか「自分へのご褒美にクロコダイルの財布がほしい」など買い替えの理由は様々かと思いますが、まず今現在どのような財布を使用しているのか、そしてご自分の使用感に合っていない部分はないかどうか検証してみる必要があると思います。その際もっとも重要になるのは、お財布を長持ちさせるという観点から、できるだけ入れるものを少なくするという心がけです。
すべての革製財布にとって入れすぎによる型くずれが寿命を縮める原因。ましてや高級素材であるクロコダイル財布であればなおさらです。高級素材ほどデリケートなもの。クロコダイル財布の買い替えを機に今一度ご自分の財布の中身を改めてみたらいかがでしょうか。

■金運アップにはお札が折れない長財布がベスト

縁起担ぎにふさわしく、金運アップに繋がると考えられているのがクロコダイル長財布です。
毎日のようにお札を出し入れするお財布にとってもっとも気になるのはお札の収まり具合。常に大事なお札に折れ目がつかない状態にしたいもの。それには長財布の大きさ以上にマチの形がとても重要になります。
もちろんお札自体がまったく緩衝しないほど大きなものであれば別ですが、お財布としてはできるだけ小さいものがベスト。私たちガウディではシングルマチ、ダブル折りとお札の収納量に合わせてマチの形をご提案するようにしています。

■あなたは”王道派”?それとも

伝統的にクロコダイル長財布と言えばシンプルな「折財布」が王道と考えられています。それはファスナータイプが後発だからということだけではありません。スーツの内ポケットにすんなり収まり出し入れがしやすく、さりげなく内ポケットに忍ばせる様は出来るビジネスマンを連想させます。ビジネスユースにぴったりなことが王道たる所以でしょう。
また、クロコダイル革の柄模様が一番はっきり現れるのが「折財布」。クロコダイル革の魅力を充分に満喫しながら、スッキリ軽快に持ち歩けるのが王道である「折財布」なのです。

■バリエーションに富んだファスナータイプ

時代の変化とともに、ファスナータイプも様々なバリエーションが現れました。私たちガウディでも15種類以上のモデルが存在しています。
選ぶ場合のキーポイントはやはり”使いやすさ”。最近では世相を反映してか比較的”小さくて薄い”タイプに人気があるように思います。大きければ大きいほど余分なスペースが多くて、レシートなどちょっとした紙類を捨てずに入れてしまうため、はじめから余分なスペースがない方がいいと考える方が多いのでしょう。

■それでも人気”オーガナイザーウォレット”

一方、私たちの人気モデル”オーガナイザーウォレット” ”同通しマチ”のように、たくさんのクレジットカードやお札はたまたスマホなども入れて小さなバッグのように使用されるケースも多くあります。

■最後はご自分ならではのチョイスで

折財布の章でも申し上げたように、入れるものはできるだけ少なくした方がいいのですが、やはり最終的にはご自分の使用感に合ったものをお選び頂いていいと思います。
現在このように薄型やスリムなものから大きめのオーガナイザー、ミニクラッチなど”小さくて薄い”か”大きめでゆったりしている”という両極端なモデルに人気があります。
私たちの本店サロンでは各モデルを取り揃え、実物をご確認頂いてからご購入頂けるようにしております。
せっかくのクロコダイル財布、購入されてから後悔しないように、まずはご自分の使用感にマッチしているかどうか確認してからのご購入がおすすめです。

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